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■今日は「春社」で「十六団子」の日
 2020年3月16日、今日は春の社日、春社です。
 春分、秋分の日に最も近い戊(つちのえ)の日を社日(しゃにち)といいま
 す。春分、秋分の日に最も近いとあることでわかるとおり、春と秋の二回あ
 ります。春の社日は春社(はるしゃ)、秋の社日は秋社(あきしゃ)と呼ん
 で区別する事もあります。

◇社日とは
 社日とは暦では雑節と呼ばれるものの一つで、神事に関係する行事です。
 社日の「社」は土地の神、「産土神(うぶすながみ)」を祀った神社にお参
 りして五穀を供えて豊作を祈り(春社)、また秋の初穂を供えて収穫に感謝
 する(秋社)ものです。

 その内容を見るとなるほどとわかるとおり、その土地の神にその地が豊かな
 実りを産み出す事を祈る行事です。
 年中行事の多くが中国生まれですが、この社日もまた中国生まれ。古代中国
 ではこの日に人々が集まって一緒に飲食する習慣があり、それが日本に伝来
 したものと考えられます。

 社日が「戊の日」に行われる理由は、十干の戊が五行説では土の徳を備えた
 ものとされること(つちのえ:土の兄)から、土の霊力を祭る日として選ば
 れたものと考えられます。

◇社日の日取り
 社日は、春分・秋分の日に最も近い戊の日とすると書きましたが、たまに困
 ったことが起こります。それは、春分・秋分の日が

  癸(みずのと:水の弟)の日

 になってしまったとき。こうなると、この日の前後の戊の日がどちらも 5番
 目になってしまうので、どちらにするか問題が発生するわけです。
 この辺りに「流派によって日取りが異なる」なんていう問題が生まれるので
 すが、こよみのページの場合は、春分・秋分の瞬間が午前中なら前の戊の日、
 午後なら後の戊の日としています。

◇社日の禁忌
 社日は元々土地の神様、また農耕を司る「土の神様」の日と考えられますか
 らこの日に土をいじる、掘り起こすなどの行為を忌む風習があります。
 土いじりは神様の歩行を妨げるとか、土掘りは神の頭を掘ることだとか考え
 られたようです。

◇「十六団子」の日
 本日、3月16日は田の神様をお迎えするために、上新粉(米の粉)で作った
 団子16個をお供えする、十六団子の日でもあります。

 この田の神様は日本の農業神ですが田の神様は同時に山の神様でもあって、
 春になると山から下りて田の神となり、収穫が済んだ秋にには再び山へ帰っ
 てゆくと云う神様です。

 農業が主要な産業であった日本ではこの田の神・山の神を信仰し、これを祀
 る多くの年中行事がありますが、中国から渡って来た社日は、元々が土地の
 神を祀る行事でしたから、土地の生産力を司る田の神信仰と上手く結びつい
 て、春社は田の神迎えで秋社は田の神送りの行事と考えられるようになりま
 した。
 そしてそれはまた、農作業の始めや終わりの一つの目安ともされました。

 さてさて、最近は「彼岸行事」に呑み込まれてしまって影の薄い社日であり
 十六団子の日ではありますが、産土神や田の神様をへの感謝もお忘れなく。

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
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オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2020/03/16 号

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