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■近日点通過日・2021
 地球の軌道は楕円軌道で、地球と太陽の距離が変化するということは皆さん
 ご存知の通りです。近いときと遠いときがあると言われると気になるのは、
 ではいつが一番近いのか、遠いのかということです。その一つの答えが

  昨日です!

 ・・・
 普通は「今日です!」としたいところですが、新年早々失敗しました。
 いつも地球と太陽の距離最も近づくのは1/4頃だったので油断していたら、
 今年は1/2だったのです。失敗、失敗。
 ま、気を取り直して説明を続けることにします。

 地球と太陽の距離がもっとも近づく軌道上の点を「近日点(きんじつてん)」
 と呼び一番遠ざかる点を「遠日点(えんじつてん)」と呼びます。
 2021年は1/2には、地球は軌道上のその近日点を通過しました(これを近日点
 通過日といいます)。

 近日点通過の瞬間は昨日の23時頃ですから、このメールマガジンがお手元に
 届いた頃には、もう近日点を通過してから8時間あまり経過したことになり
 ます。

◇距離の変化はどれくらい?
 では近日点と遠日点でどれくらい距離が変わるかというと、

   地球と太陽の距離 = 1億4960万km ± 250万km

 都合500万kmも距離が変わります。
 「これはすごい!」と言いたいところですが、この距離は百分率で表せばわ
 ずか3%程。こう言われてしまうと案外大したことはありません。

 普通、楕円軌道の説明として教科書などに載っている図は、かなり極端な楕
 円軌道(離心率の大きな軌道)が描かれているので、地球の軌道が楕円形だ
 というと、そのかなり極端な楕円軌道を思い浮かべてしまいがちですが、地
 球の軌道は、一見円軌道に見える位の軌道で、近日点でも遠日点でもそんな
 に大きく太陽までの距離が変わることはありません。

◇太陽から受けるエネルギーの変化は?
 この距離の変化で、地球上の一定面積が太陽から受けるエネルギーの量はど
 れくらい変わるかと考えると、平均を100とすれば、

   近日点:103.4   遠日点:96.7

 ちょっとだけは確かに変化しますね。やっぱり太陽に近い方が遠い方より

  暑い

 わけです。そう、この計算によれば現在は太陽に一番近くて、一年の平均か
 ら3%程度、多くのエネルギーを得られる暖かい時期ということになります。
 暖かいって素敵ですね・・・。

 しかし、現実にはこの日の日本は寒いです(確かにとっても寒い)。
 明後日の 1/5は一年で一番寒い時期といわれる「寒」に入る日じゃありませ
 んか。寒いもなにも一番寒い季節。

 近日点を通過する時期、一年で一番太陽から沢山のエネルギーを得て地球が
 暑いはずというのは、地球全体を考えた場合の話。全体で見れば暑いといっ
 ても局所的にもそうだということにはなりません。ああ、残念。

 近日点通過日は多少前後しますが例年だいたいこの辺ですから、日本が一番
 寒い時期とされる寒をむかえる頃に、地球全体で見れば一番暑い時期がやっ
 て来ると言えます。

  地球の夏は、日本の冬

 そう考えると、なんだかちょっとだけ不思議な気分です。
 ちなみに今年(2021年)の地球の遠日点通過日は 7/6。
 地球の冬は、日本の夏。
 半年経ったら、このフレーズでまた「暦のこぼれ話」書いてるかもしれませ
 んね?

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2021/01/03 号

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