こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
■「スタディオン」と「スタジアム」と日の出の関係
 今週にはいよいよ東京オリンピックが開幕します。
 まったく真っ当な根拠もなく、ほとんどの会場を無観客開催とするなど、い
 ろいろと腹の立つことはありますが、ここはぐっと堪えて、二度目の東京オ
 リンピックの開催を祝おうと思います(堪えるんだ・・・)。

 ということで、こよみのページもなんかオリンピックに関係する話を書こう
 と思いまして、考えついたのが本日の話題です。

◇距離の単位「スタディオン」と「スタジアム」の大きさ
 聞き慣れない言葉かもしれませんが古代ギリシャ、古代ローマで使われた距
 離の単位に「スタディオン」というものがありました。

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 スタディオン (ギリシア語: στάδιον, ラテン語: stadion) は、古代
 ギリシアおよびローマで使われていた距離(長さ)の単位である。新約聖書
 でもギリシア語で用いられている単位である。複数形はスタディアである。

 長さ
 スタディオンはバビロニア起源の単位である。その距離は、砂漠において太
 陽の上端が地平線に現れてから、下端が地平線を離れるまでの間に人間が太
 陽に向かって歩く距離と定義されている。その人の歩行能力に依存した一種
 の身体尺であるが、おおむね180メートル前後となる。

 言い変えれば、スタディオンは太陽がその視直径分だけ移動する間に人間が
 歩行する距離である。太陽の視直径(見た目の角度)は約0.5度(正確には
 32分)であり、その角度を移動する時間は約2分である。

  (途中省略)

 使用例
 古代ギリシアの陸上競技は1スタディオンの直線コースで行われており、1ス
 タディオン以上の競走はコースを往復した。競技場もスタディオンを基準と
 して設計されたことから「スタジアム」という言葉が生まれた。競技場のス
 タートとゴールのラインが石で作られていたため、今日でもその遺跡からス
 タディオンの長さを知ることができる。それによれば、デルポイやアテナイ
 では178 m、エピダウロスでは181.30 m、オリュンピアでは192.27 mと、地
 域によってスタディオンの値が異なっていた。

 ※「スタディオン」(2020年9月26日(土)04:39 UTCの版)
  『ウィキペディア日本語版』
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 なるほどね。
 この説明からすると、「スタジアム」の大きさを決めるものは、1スタディ
 オンの長さで、その1スタディオンを決めるのに、日の出の時の太陽の動き
 が関係するんだ。日の出の時の太陽の動きってことが係わっているってこと
 は、この「日刊☆こよみのページ」と「スタジアム」との間にも関係はある
 ってことだよね(あまりに強引過ぎますね・・・)。お許しください。

◇ちょっとだけ気になること
 1スタディオンは日の出の瞬間(太陽の上辺が地平線に接する瞬間)から太
 陽が見かけの直径分だけ移動して太陽の下端が地平線に接するまでに歩ける
 距離なんですね。この間の時間が約2分・・・。あれ? 何か気になりません
 か?

  「そうだね、2分間で歩ける距離は人によって大分違うよね」

 そうです。あ、違いました。確かに人による差もあるのですが、その辺は一
 般的な疑問と言うことで他の方に考察は譲ることにして、こよみのページら
 しく

  太陽がその視直径分移動する時間

 にしぼって考えてみることにします。
 太陽の視直径を角度の32′として計算してみると太陽が春分(または秋分)
 の日、地球の赤道上で太陽の視直径分移動するのに要する時間を計算すると

  128秒

 となりました。うむ、これくらいなら「およそ2分」と言って差し支えなさ
 そうですね。疑って悪かった! ってところでしょうか。
 だがしかし、これが他の季節だったらどうなるでしょう。

 同じく赤道上で観測したとしても、季節が変わるとこの値は変わり、春分の
 頃(秋分の頃)が最短になります。反対に最長になるのは夏至の頃(冬至の
 頃)で139秒です。うーん、ちょっと気になりますね。

 しかししかし、更に気になることがありますね。上記の値は赤道上での話。
 ギリシャって赤道からは結構離れてい
 たよな? と調べてみると、現在のアテネ辺りで緯度はおよそ北緯38度。
 日本で言うと仙台辺りの緯度です。この緯度で改めて計算してみると

  春分の頃:162秒  夏至の頃:188秒

 こうなると、「約2分」ではなくて「約3分」となってしまいますね。
 上記の時間で180m程を歩くと考えると、

  春分の頃基準:毎分 67m  夏至の頃基準:毎分 57m

 うーむ。現在日本の不動産屋さんの物件情報にある「駅から徒歩○○分」の
 徒歩の速さは毎分80mが基準だそうですので、古代ギリシャ人は案外ゆった
 りと歩いていたのかもしれませんね。

◇お詫びです
 「スタディオン」が太陽の動きと関係があること、その「スタディオン」が
 「スタジアム」という言葉と関係があると言うことから、今日の話を思いつ
 いたのですが、書いているうちに、思ってもいない方向に話が向かってしま
 って気がつけばまとまりのない話になってしまっていました。

 うーむ、もう一度よく考えて再チャレンジしないといけない話みたいです。
 オリンピックが閉会するまでに、再チャレンジが成功していたらいいのです
 けど。まとまりつかない話になって済みません!


  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2021/07/18 号

こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック